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2007.06.12

第2回「自企業の業況」

[いわき地域版 平成19年6月調査]
調査対象企業数365社
回答企業数363社
回収率99.4%
情報提供:ひまわり信用金庫「とっかけ第104号」

[特別調査]中小企業景気動向調査の集計結果

(企業代表者の回答)

=景況は依然として低迷=

企業の業況をDI(「良い」「やや良い」-「悪い」「やや悪い」の社数構成比)でみると、4~6月期については、不動産業を除く、すべての業種で「悪化」を超としたことから、全体で「悪化」超(△34.4%)となっており、前回調査(平成19年3月調査予想「悪化」超△28.2%)に比べやや下方修正された。これは、売上額の減少と販売・料金・請負価格の低下や、原材料仕入価格の上昇などによるものであり、特に卸売・小売業の「悪化」超が目立っている。

先行き7~9月期についても、すべての業種で「悪化」超としたことから、全体では引き続き「悪化」超(△27.5%)としたものの、4~6月期と比較すれば、不動産業を除く、すべての業種で悪化超幅がやや縮小し、改善するとみている。
特に卸売・サービス業では10ポイント以上の改善を予想している。

なお、方部別でみると、すべての方部で「悪化」超としており、特に「平・内郷方部」「勿来方部」で悪化超幅の拡大が顕著である。
先行きの7~9月期については、「平・内郷方部」「小名浜・常磐方部」で悪化超幅は改善すると見ているものの、「勿来方部」では悪化超幅がさらに拡大するとしている。

自企業の業況 ()は前回調査 △は「悪化」超 [単位:%]
業種別 9年4~6月期 9年7~9月期
総 合 △34.4(△28.2) △27.5
製造業 △14.5(△23.8) △13.3
卸売業 △43.5(△25.0) △17.4
小売業 △46.8(△33.9) △39.4
サービス業 △42.3(△32.4) △29.6
建設業 △36.1(△26.2) △31.1
不動産業 △0.0(△6.3) △12.5
自企業の業況 [方部別の推移] △は「悪化」超 [単位:%]
方部別 19年1~3月期 9年4~6月期 9年7~9月期
いわき地域 △27.9 △34.4 △27.5
平・内郷方部 △29.1 △36.5 △24.3
小名浜・常磐方部 △30.5 △34.6 △27.6
勿来方部 △22.5 △30.7 △33.0

[売上・収益・価格の動き]

(前期に比べて)

=売上額、収益ともに先行き改善=

平成19年4~6月期の売上額は、卸売・不動産業で「増加」と「減少」が半々(0.0%)としたものの、他の業種で「減少」超となったことから、全体では「減少」超(△26.4%)としており、前回調査予想(「減少」超△21.6%)と比べやや下方修正された。
先行き7~9月期については、全体で引き続き「減少」超(△7.4%)としているものの、卸売・不動産業で「増加」超に転じ、製造・小売・建設業で大幅な改善を予想したほか、サービス業でも減少超幅が縮小するなど、全体として先行き売上額は大幅に改善するとみる企業が多くなっている。

販売価格(料金価格、請負価格)については、4~6月期では卸売業を除くすべての業種で「下降」超となったことから、全体では「下降」超(△6.6%)となり、前回調査予想(「下降」超△7.1%)より謹かに上方修正された。
先行き7~9月期については、卸売業が「上昇」超に転じたものの、その他の全ての業種で「下降」超としたことから、全体では引き続き「下降」超(△4.7%)となり、料金・請負価格の低価格頻向は続いているとみている。

また、原材料価格(仕入価格)については、4~6月期は前回調査予想(「上昇」超12.6%)に対して、「上昇」超(24.5%)と上昇超幅が大幅に拡大している。
先行き7~9月期についても、すべての業種で「上昇」超としたことから、「上昇」超(22.3%)となっており、原材料仕入価格の上昇傾向は続くとしている。

以上の結果、収益は、4~6月期については売上額の減少や、料金・請負価格の低価格と、原材料価格の上昇によりすべての業種で「減少」超としたため、全体で「減少」超(△30.6%)となり、前回調査予想(「減少」超△20.2%)より大幅に下方修正された。
先行き7~9月期については、全体では引き続き「減少」超(△18.5%)としているが、卸売・不動産業が「増加」超に転じるとともに、他のすべての業種の減少超幅が縮小するなど、全体として先行き収益は改善するものとみている。

在庫の状況をみると、4~6月期は不動産・製造業が「不足」超としたものの、他のすべての業種で「過剰」超としたことから、前回調査予想(「過剰」超0.7%)と同様の「過剰」超(2.4%)となった。
また、先行き7~9月期については、製造業が「不足」超、建設・不動産業が「過剰」と「不足」が半々(0.0%)としているものの、卸売・小売業において「過剰」超としたことから、全体では「過剰」超(1.7%)としている。

企業の資金繰り状況をみると4~6月期はすべての業種で「苦しい」超としていることから、全体で「苦しい」超(28.9%)となっている。
7~9月期も不動産業を除くすべての業種で「苦しい」超としていることから、「苦しい」超(27.3%)としており、前回調査予想(4~6月期「苦しい」超27.3%)と同様、資金繰りは厳しい状況が続くとする企業が多いことを示している。

4~6月期の売上額、収益を昨年の同じ時期と比較した場合では、売上額、収益ともにすべての業種で「減少」超としたことから、全体で「減少」超(売上額△27.0%、収益△31.1%)となっており、前回調査(1~3月期 売上額△22.7%、収益△27.4%)と同様、大幅な「減少」超のままで推移している。

また、販売価格については、卸売業において「上昇」超としたものの、小売業が「下降」超としたことから、全体では「下降」超(△7.6%)となっている。
前回調査(1~3月期「下降」超△18.8%)と比較し下降超幅は縮小しており、価格の下降傾向は改善している。

[雇用面の動き]

=残業時間の、減少傾向変わらず=

残業時間についてみると、4~6月期は製造業が「増加」超に転じ、卸売・不動産業で「増加」と「減少」が半々(0.0%)としたものの、その他すべての業種で「減少」超としていることから全体でも「減少」超(△6.1%)となり、前回調査予想(「減少」超△5.5%)と同様になっている。
7~9月期は、小売業を除くすべての業種が「減少」超としたことから、「減少」超(△3.6%)としている。
一方、人手については、4~6月期では建設業が「過剰」超としているものの、他のすべての業種が「不足」超としたことから、全体でも「不足」超(6.9%)となり、前回調査予想(「不足」超6.6%)と同様になっている。
7~9月期についは、すべての業種で「不足」超となったことから、全体でも「不足」超(8.0%)としている。

[金融機関 借入れ状況]

=8割弱の企業は借入れの予定なし=

金融機関からの借入れ状況をみると、実行ベースでは、建設業を除く全ての業種で「借入しない」とした企業が「借入した」とした企業を上回ったことから、7割強(71.3%)の企業が「借入しない」としている。

今後の借入予定についても、全ての業種で「借入の予定なし」とした企業が「借入の予定あり」とした企業を上回ったことから、全体で8割弱(76.0%)の企業が「借入の予定なし」としている。

金融機関からの借入難易度については、26.7%の企業は「変わらない」としてるほか、「難しい」とする企業が8.8%、「容易」とする企業が0.8%となっており、前回調査(1~3月期「難しい」5.2%、「容易」2.2%)と比べ「難しい」が増加し、「容易」が減少している。
なお、「該当なし(借入しない)」とする企業が6割強(63.6%)を数えており、資金繰りが苦しいとする企業が多いにもかかわらず、借入れは行わないとする考え方は、依然変わってはいない。

[設備投資の動き]

=8割強の企業が「適正」=

設備の状況をみると、8割強の企業(4~6月期83.3%、7~9月期83.0%)は「適正」としている。
しかしながら、4~6月期、7~9月期ともに、建設業(「過剰」)を除くすべての業種で「不足」「やや不足」とする企業が「過剰」「やや過剰」とする企業を上回ったことから、全体で「不足」超(各々△6.3%、△6.9%)となっており、依然として設備不足と感じている企業が多く見受けられる。

設備投資の実施と予定についても、8割超の企業(4~6月期82.5%、7~9月期88.2%)が「実施しない(予定なし)」としている。
しかしながら、4~6月期の実施状況では、卸売業を除く全業種に「車両」「事業用土地・建物」への投資を行なう企業がみられるほか、製造・卸売・サービス・建設業で「機械・設備の新・増設」「機械・設備の更改」「事務機器」への投資を行なう企業がみられる。

7~9月期の予定では、卸売業を除く全業種に「車両」への投資を行なう企業がみられるほか、製造・卸売・サービス・建設業で「機械・設備の更改」を、製造・卸売・サービス業で「事業用土地・建物」を、製造・サービス・建設業で「機械・設備の新・増設」を、製造・卸売・建設業で「事務機器」への投資を計画している企業がみられる。

[経営上の問題点]

=「売上の停滞・減少」「同業者間の競争の激化」の順=

経営上の問題点をみると、「売上の停滞・減少」がトップで、次いで「同業者間の競争の激化」「利幅の縮小」「原材料高(材料価格の上昇)」「大手企業(大型店)との競争の激化」の順となっており、前回調査と同順位になっている。依然として「同業者間・大型店との競争の激化」、「売上不振に伴う収益の圧迫」が深刻な問題点となっている。

上記のほかに、製造業では「販売納入先からの値下げ要請」を、卸売業では「天候不順」を、小売業では「商店街の集客の低下」を、サービス業では「取引先の減少」を、建設業では「人手不足」を、不動産業では「販売商品の不足」をそれぞれ上位に挙げている。

当面の重点経営施策(経営のポイント)としては、「経費を節減する」がトップで、次いで「販路を広げる」「情報力を強化する」「宣伝・広告を強化する」「品揃えを改善(充実)する」の順となっており、前回調査と比べ「売れ筋商品を取り扱う」と「品揃えを改善(充実)する」が入れ替わっている。
業種別にみてみると、上記のほかに、製造業では「新商品・技術を開発する」を、卸売業では「流通経路の見直しをする」を、小売業では「売れ筋商品を取り扱う」を、サービス業では「提携先を見つける」を、建設業では「技術力を高める」を、不動産業では「不動産の有効活用を図る」を上位に挙げている。